2014年04月04日

事務所ビル解体

琉球水難救済会の建物は昭和42年に琉球政府から1万ドル(今の100万円)の資金を得て二階建てとして建設された。
完成式典に出席した日本船舶振興会の笹川良一氏が『三階建てにしたら』との一言で翌年にはは三階建てとなったらしい。
建物は一階が救難器材倉庫、二階は事務所、三階は遭難船舶から救助された船員が、祖国からパスポートが届くまでの宿泊施設として使われた。
沖縄が復帰すると遭難船員はホテルに宿泊するようになり役割が終わったので、1階部分を空け事務所を3階に移して1、2階をサルべージ会社に賃貸し、以後47年の間風雪に耐えてきた。
その頃には、塩分を含むコンクリートが使われていたことから鉄筋が腐食し、近年はコンクリートの剥離が多くなってきたので危険を感じて立て替えることとなった。
新しいビルは9月完成予定で2日に起工式を行った。
解体を見ていると、泊港が様変わりした50年に近い歴史を思い出さずにはいられない。(浅野)




Posted by 公益社団法人 琉球水難救済会 at 11:37